俺だけレベルアップな件第142話~第147話
スカベンジャーギルド衝突編
第142話 第143話 第144話 第145話 第146話 第147話
第142話
国際カンファレンスにドイツ代表のレナート・ニールマンが副マスターと現れた。水篠を見つけたので近づこうとするが、水篠の影に潜んでいる影の兵士たちを感知し、その魔力量に驚きを隠せない。
水篠たちをアダムが迎えに来る。諸菱と犬飼は先にホテルへ連れて行かれる。水篠はアダムとハンター管理局へ向かう。アメリカは大切な戦力だったクリストファーを失い、戦力の補充を急いでいる。水篠には史上最悪の災いと言われている、ドラゴンカミッシーから採れたルーン石を渡す覚悟があるようだ。
しかし、水篠が興味を示したのはドラゴンカミッシーの死骸の方。カミッシーが水篠の戦力になる可能性があるため、見せるのを渋るが、水篠の力を見るいい機会としてとらえることにする。局長のデイビット自ら案内することにする。
アメリカのハンター管理局はカミッシーの死骸の上に建てられている。8年たっても魔力が残っており、管理局のビルの電力はカミッシーの魔法石でまかなっている。カミッシーは数百にのぼる一流ハンターを殺した。そんな話にもあまり興味を示さない水篠。カミッシーの死骸を前に影の抽出を試みる。何とか抽出に成功する水篠であった。
第143話
カミッシーが水篠に話しかける。しかし、まわりにいる人間に反応し、攻撃しようとする。トップクラスのハンターが魔力を吹き込んだ強化ガラスに一瞬で砕ける。水篠が攻撃をやめるように声をかける。生前は破滅の君主に仕えていたカミッシーだが、影の兵士となり水篠に対し、従順になる。
しかし、死んでから経過した時間が長かったため、カミッシーの身体は滅び始める。水篠に、支配者たちの力を借りた人間が4人いることを伝え、その者たちに気をつけるよう助言をしたのち、影も死骸も滅びてしまった。
壊してしまった建物の修理代は自分が出すと言い、水篠は悔しさをにじませながらその場を後にする。
その後、犬飼と合流する水篠。諸菱は二時間ほど前にスカベンジャーギルドのハンターが迎えに来て、ハンター管理局に向かったはずだが、来客履歴に諸菱の名前はなかった。アダムがスカベンジャーギルドに連絡する。嫌な予感がした水篠は確認を待たずに街へ飛び出す。右京はトーマスの指示に従わずに、脱走していた。諸菱らしき人物が血を流して倒れている。右京が笑みを浮かべている。
第144話
影の力を使って街の中を探す水篠。水篠がスカベンジャーギルドと聞いて思いつくのは、右京将人。右京隼人の弟だ。
兄の死の真相を知りたがっている右京は、水篠か諸菱のどちらかが兄を殺したと思っている。あの時の事は後悔していないが、諸菱に影をつけていなかったことを悔やむ水篠。トーマスも右京を探しているが未だみつけることができていない。しかし、右京の移動記録の中に目的不明の外出があったことがハンター管理局の調査で分かった。そこへギルド員を向かわせる。管理局も右京を見つけないと水篠とトーマスの衝突が避けられないと知り、慌てているようだ。
スカベンジャーギルドのハンターたちは予定していたレイドもキャンセルして、右京捜索に向かっているようだ。
とある廃工場。右京ははじめから水篠ではなく、諸菱にあの日ダンジョン内で兄に何があったのか聞くつもりだった。聞きたいことはただ一つ。「水篠が兄を殺した」
なかなか話さない諸菱を執拗に拷問する右京。右京は諸菱にヒーラーをつれてきているため、答えるまで永遠に苦痛を味合わせると話す。それでも話さない諸菱に苛立ちを隠せない右京。
そこへ水篠の影の兵士が現れた。トーマスは何かを感じたようだ。車での移動を止め、自ら走って現場に向かう。右京が影の兵士を攻撃しようとした時、影の交換で水篠が現れ、右京を殴り飛ばした。
第145話
回復薬を諸菱に飲ませるが、体力がかなり低下しているため回復ができない。右京は兄を殺したのは水篠かたずねるが、水篠はあの世で兄に聞くといいと、答えない。そんな水篠に苛立ち殴りに行くが、逆に殴り飛ばされる。
力の差を感じながらも反撃に出るが、何度も地面に叩きつけられる。
やっとトーマスが到着する。トーマスが水篠に右京を話せば今回のことはなかったことにすると話す。しかし、水篠がそれを断ったため、トーマスが力づくでそうさせてやると戦闘態勢に入る。右京はこれを狙っていたようで、トーマスに水篠を殺させようとしていたようだ。水篠がトーマスを殴り飛ばす。そのすきに、諸菱を影の兵士に病院へ連れていくよう指示する。
ひびのはいったプライドを回復させるため、トーマスは水篠を殺そうとする。
第146話
今からでも過ちを認め引き下がるなら命は助けると言うトーマス。それに対して中指を突き立てる水篠。戦いが始まる。両軍が激しくぶつかる。
トーマスは次々と影の兵士を倒していく。しかし、他のハンターたちは着実に影の兵士と水篠の手によって倒されていく。トーマスと水篠がぶつかる。水篠が短剣で攻撃するがダメージを与えることができない。
トーマスの拳が水篠を捉える。水篠は宙に飛ばされる。トーマスの念動力で水篠が引き寄せられる。水篠はトーマスの動きを封じる。
次の攻撃はトーマスにダメージを与えるには十分だった。血を流すトーマス。さらに攻撃を続ける水篠。トーマスが力を開放する。その時水篠が思う。カミッシーが言っていた支配者の力を借りた人間は、国家権力級の4人のことなのではと。トーマスも国家権力級の一人だ。
力を開放したトーマス。その一撃は廃工場を倒壊させるほどだ。引き寄せる力はまるで小さなブラックホールのようだ。水篠もスキルを使用しないと引き寄せられるほどだ。
戦いは激しさを増す。。。
第147話
トーマスの一撃でスカベンジャーギルドのハンターが巻き込まれた。救助を急ぐ無事だったハンターたち。仲間のハンターの様子を気にするそぶりもなく、水篠を再び攻撃するトーマス。水篠も応戦する。両者の拳が激突する。
トーマスの装甲がはがれる。そのまま吹き飛ばされるトーマス。それでも攻撃を繰り返すトーマスに膝蹴りをいれる水篠。ハンター管理局のメンバーも到着するが、すさまじい魔力に圧倒される。トーマスは、抵抗しようとするが、水篠の前にただ殴られ続けるだけ。
一方的な展開にとうとう降参するトーマス。
トーマスを倒せるハンターはこの世に存在しない。そのため、一方的にやられたことをみんなが知れば世界が騒然となることは必至。ヒーラーが治療にあたるが、全身の骨が砕け出血も止まらない状況。ただ一人を除いて、トーマスをはじめ死者は出ていないようだ。水篠は姿を消した。
影の交換で日本に帰ってきていた水篠。日本は久しぶりだろうと、誰かに話しかけている。ベルは水篠と変わってアメリカに行き、諸菱の治療にあたっている。水篠に名前が欲しいと話しかける影の兵士。
欲張って死んだからグリードと名付ける水篠。この影の兵士は右京将人だった。
翌日の国際ギルドカンファレンスへ向かう水篠たくさんの報道陣が水篠にシャッターを向ける。すでにトーマスとの一戦を知られているようだ。水篠は右京のことをもう考えたくない様子だ。アメリカに来た目的はたった一つ。父親の情報だ。会場に到着する。多くのハンターが水篠に視線を向ける。